ベレニス・ベジョ(キャロル)

ベレニス・ベジョ(キャロル)

1976年、アルゼンチン生まれ。3歳でフランスに移住する。1996年、『LES SOEURS HAMLET』で映画デビューを果たす。2001年、ヒース・レジャー共演の『ROCK YOU! [ロック・ユー!]』で、ハリウッドに進出する。ミシェル・アザナヴィシウス監督作品では『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』(06・未)に出演し、私生活でもパートナーとなる。2011年、同監督の『アーティスト』のキュートなヒロイン役で世界中を虜にし、セザール賞に輝き、アカデミー賞R、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞、放送映画批評家協会賞にノミネートされる。
その他の出演作は、『囚われの女』(00)、『ブラウン夫人のひめごと』(02)、『プレデターズ エヴォリューション』(10・未)、『タイピスト!』(12)、カンヌ国際映画祭女優賞を受賞し、セザール賞にノミネートされた『ある過去の行方』(13)、『ラスト・ダイヤモンド 華麗なる罠』(14・未)など。最新作は、ロバート・パティンソン、ティム・ロス共演の『THE CHILDHOOD OF A LEAGER』(15)。
アネット・ベニング(ヘレン)

アネット・ベニング(ヘレン)

1958年、アメリカ生まれ。1988年、『大混乱』で映画デビュー。スティーヴン・フリアーズ監督の『グリフターズ/詐欺師たち』(90)、サム・メンデス監督の『アメリカン・ビューティー』(99)、『華麗なる恋の舞台で』(04)、『キッズ・オールライト』(10)で、4度アカデミー賞Rにノミネートされ、ハリウッドを代表する演技派女優の地位を不動のものとする。
その他の出演作は、私生活のパートナーであるウォーレン・ビーティと出会った、バリー・レヴィンソン監督の『バグジー』(91)、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされた、ロブ・ライナー監督の『アメリカン・プレジデント』(95)、ティム・バートン監督の『マーズ・アタック!』(96)、エドワード・ズウィック監督の『マーシャル・ロー』(98)、ケヴィン・コスナー監督の『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』(03)、『愛する人』(09)、『ルビー・スパークス』(12)、『フェイス・オブ・ラブ』(13)など。最新作は、アル・パチーノ共演の『DANNY COLLINS』(15)。
マキシム・エメリヤノフ(コーリャ)

マキシム・エメリヤノフ(コーリャ)

1990年、ロシア生まれ。映画のメイクアップ・アーティストだった母親に影響されて演劇学校に通い、俳優の道を進む。2002年、コメディ『VOVOCHKA』のタイトル・ロールで映画デビューを果たす。その後、ロシアのTVシリーズでも活躍する。フランス人監督がロシア人俳優を探していると聞いて、本作のオーディションを受ける。3度の面接を突破してミシェル・アザナヴィシウスに会い、見事コーリャ役を射止める。最初に脚本を読んだ時、「すべて現実だとは信じられなかった」と語る彼は、役作りとしてチェチェンの資料を読み漁り、2カ月のトレーニングで8キロ増量して撮影に挑んだ。
アブドゥル・カリム・ママツイエフ(ハジ)

アブドゥル・カリム・ママツイエフ(ハジ)

2004年、チェチェン生まれ。いつでも涙を流せる迫真の演技力で恐怖を表現し、ミシェル・アザナヴィシウスの寵愛を勝ち取った。ハードな撮影中にさえジョークを言い、ヘン顔を作るワンパクぶりは、スタッフ全員のハートをつかみ、ベレニス・ベジョとアネット・ベニングを夢中にさせた。素晴らしい踊りを披露するが、このダンスを習うことが、撮影中で最も大変なことだったと語っている。
ズクラ・ドゥイシュビリ(ライッサ)

ズクラ・ドゥイシュビリ(ライッサ)

1995年、チェチェン生まれ。本作のオーディションの話を聞くまでは、映画とは無縁の生活を送っていた。彼女の亡き父親はロシア人と戦った経験を持ち、祖父はグルジアのパンキシ渓谷に暮らしている。『アーティスト』の監督の映画に出るということよりも、チェチェンの人々がロシア人から受けてきた暴力のすさまじさをようやく世界に伝えることができる映画に参加するということの方が、彼女にとっては重要だった。
ミシェル・アザナヴィシウス(脚本&監督)

ミシェル・アザナヴィシウス(脚本&監督)

1967年、フランス生まれ。TVの監督としてキャリアをスタートする。TV映画「LA CLASSE AMERICAINE」(93)で共同監督と脚本を務める。また、『FEAR CITY: A FAMILY-STYLE COMEDY』(94)で俳優デビューし、『ディディエ』(97)にも出演する。さらに脚本家としての活動を始め、コメディ映画『DELPHINE 1, YVAN 0』(96)を手掛ける。
長編映画監督デビュー作は、脚本も担当した『MES AMIS』(99)。続くジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ共演のスパイパロディ『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』(06・未)がフランス国内で大ヒットし、続編『フレンチ大作戦 灼熱リオ、応答せよ』(09・未)も監督する。
そして2011年、監督、脚本、編集を手掛け、デュジャルダン、ベジョが再び共演した白黒のサイレント作品『アーティスト』が、カンヌ国際映画祭で大旋風を巻き起こす。熱狂はすぐにヨーロッパとアメリカへ広がり、英国アカデミー賞7部門、セザール賞7部門、ゴールデン・グローブ賞3部門など数々の賞を受賞する。賞レースのクライマックスを飾るアカデミー賞Rにも10部門にノミネートされ、作品賞、監督賞を始めとする5部門を獲得、その名を世界中に知られる。その後、フランスを代表する監督とキャストが結集したオムニバス・コメディ『プレイヤー』(12)に監督の一人として参加する。